AIを使いこなせないと感じる人へ|まず一つの困りごとから試す
AIを使いこなせないと感じている人へ。生活や仕事で繰り返し止まる小さな作業を一つ選び、AIへ渡す部分と自分で確かめる部分を分けて試す手順を示します。
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周りが次々にAIを使っているように見えると、自分だけ遅れている気がして焦ることがあります。試してみても、返ってきた文章を直すほうが疲れ、「自分には使えないのか」と感じる人もいます。
この記事は、本人が自分のペースでAIを試すための入口です。家族や周囲の人が、本人へ利用を強制するための記事ではありません。
凸凹AIナビはADHD・ASD・うつと働き方を扱っていますが、診断名からAIの向き不向きは決めません。情報量や確認作業で疲れやすい場合も、一つの作業で試し、続けるかを判断します。
生活や仕事で繰り返し止まる小さな作業を一つ選び、AIに手伝わせます。自分で直す量が減ったか、元の内容と見比べられたかを見て、続けるか決めます。前より重くなったなら、その作業からAIを外せます。
まず、今つまずいている作業を一つだけ試します。
AIで試す困りごとを一つ選ぶ
候補にするのは、繰り返し止まる、または後回しになる小さな作業です。
最初から答えが分からない作業では、返ってきた内容が正しいか判断しにくくなります。伝えたい事実は決まっているのに、文章へまとめるところで止まる作業なら、試した結果を自分で確かめられます。
今回使う例は、予定変更を相手へ相談するメッセージです。相手は、支援員、家族、職場の担当者などへ置き換えられます。
伝える内容は自分で分かっています。
- 明日の午前に予定していた相談を、午後へ変更したい
- 理由は別の予定への対応
- 相手の都合を確認したい
止まっているのは、この三つを短い文章へまとめるところです。AIには文面の下書きを頼みます。予定を変更してよいかどうかは、自分と相手で決めます。
生活や行政の連絡では、役所へ問い合わせる前に、聞きたいことを思いつくまま書き、「質問だけ箇条書きにして」と頼む方法があります。具体的な制度判断はAIに任せず、最終的に何を尋ねるかは自分で確認します。
どのAIを使うか
この記事では、すぐ試せる例としてChatGPTを使います。ブラウザでChatGPTの公式ページを開き、画面の入力欄へ指示文を入れます。公式ページは chatgpt.com です。似た名前のサイトへ入力しないよう、アドレスを確認します。
OpenAI Help Centerの2026年8月30日時点の案内では、ChatGPTは無料で利用でき、アカウントを作る前に試せる場合があります。利用状況によっては、ログインを求められることがあります。
ログインを求められた場合、続けたい人は画面の案内に沿って無料アカウントを作成できます。そこで試すのをやめても構いません。
既にGeminiやClaudeなどを使っている人は、この記事のために乗り換えなくても構いません。有料プランの契約も勧めません。
まず一回、短く試す
AIへ送る指示文は「プロンプト」と呼ばれることがあります。この記事では「指示文」と書きます。
入力した内容はモデルの改善に使われる場合があるため、最初は本物の相手の名前、個人情報、仕事の内部情報を入れずに試します。
この形に整理できなくても構いません。箇条書きが作りにくいときは、思いついた順の話し言葉で書き、AIに短く整理してもらうところから始められます。
次の指示文をChatGPTへ送りました。長い文章は読み直す範囲も増えるため、出力を4行以内に区切っています。
相手に送るメッセージの下書きを作ってください。
伝える内容:
・明日の午前に予定していた相談を、午後へ変更したい
・理由は別の予定への対応
・相手の都合を確認したい
条件:
・4行以内
・最初に変更したい内容を書く
・丁寧だが、堅すぎない文章にする
2026年8月30日、ログアウト状態のChatGPTで試したところ、次の回答が返りました。回答は毎回同じとは限りません。
明日の午前に予定していたご相談を、午後に変更させていただければと思っています。
別の予定への対応が必要になったためです。
午後のご都合はいかがでしょうか?
お手数をおかけしますが、ご確認いただけますと幸いです。
4行以内という条件は守られています。ただし、このまま送ると気になる箇所があります。
「変更させていただければと思っています」は回りくどく、相談なのか、既に決まった変更を伝えているのかが弱くなっています。「午後へ変更してもよいでしょうか」とすると意図が明確です。
最後の「ご確認」は、何を確認するのかが曖昧です。その前にも午後の都合を尋ねているため、内容が重なっています。
人が直すと、たとえば次の3行になります。
明日午前に予定していた相談を、午後へ変更してもよいでしょうか。
別の予定への対応が必要になったためです。
午後のご都合のよい時間を教えていただけると助かります。
確認するのは、修正した箇所の数と重さです。少し直すだけで使える状態になったなら、最初から書く負担は減っています。ほぼ全文を書き直した場合、この頼み方は合っていません。
指示文を何度も直し、元の作業より重くなったときは、そこでいったん終了します。短く試すのは、AIを使うこと自体が新しい負担になるのを避けるためです。
続けるかどうかを三つの基準で決める
一度試したら、次の三点を見ます。
書き始める負担が軽くなったか
真っ白な状態から書くより、下書きを直すほうが楽だったかを見ます。完成までの速さだけで決めず、着手しやすくなったかも確認します。
直す場所を自分で判断できたか
違和感のある表現を見つけ、自分の言葉へ戻せたかを確認します。どこが間違っているか分からない回答は、実際の連絡へ使いにくい状態です。
手元の情報と見比べられたか
日付、相手、約束した内容が、手元の資料や連絡と一致しているかを見ます。見比べられる情報がない場合は、AIの文章だけで内容を確定しません。
三点のうち、どこで詰まったかが分かれば、次に頼む範囲を狭められます。毎回同じ箇所で確認が重くなるなら、その作業ではAIを使わない方法も選べます。
AIの出力だけで確定しないもの
生成AIは、計算、日付、固有名詞を含む文章でも、もっともらしい誤りを返すことがあります。読みやすい文章が出ても、正しさは手元の資料と見比べます。
- 金額と期限は、見積書、契約書、予定表などで確かめる
- 固有名詞は、名簿や受け取った連絡と見比べる
- 会社としての承認は、会社のルールや判断できる担当者へ確認する
- 相手へ送る最終文面は、自分で読み、約束や強すぎる表現が増えていないかを見る
企業向けの利用ガイドラインでも、個人情報・機密情報の入力と、出力利用前の確認が注意点として挙げられています(日本ディープラーニング協会/2026年8月29日確認)。
仕事で使う場合は、会社が認めているサービスと用途を先に確認します。顧客名、個人名、社内情報などを入力してよいか分からないときは入れません。詳しい確認順は、会社で使えるか確認するで扱っています。
うまくいかなかった原因を分ける
一度試して使いにくかったときは、次の三つを確認します。
元の情報が足りなかった
予定、相手、目的が決まっていなければ、AIも適切な下書きを作れません。AIへ聞き直す前に、誰へ何を確認すれば情報が揃うかを見ます。
頼む範囲が広すぎた
「予定を整理して」と頼むと、確認する内容が増えます。「この三項目を4行の文章にする」まで狭めると、使えるか判断しやすくなります。
確認のほうが重かった
文章を読み直し、間違いを探し、指示を送り直す作業が続くなら、元の方法のほうが早い場合があります。その作業からAIを外しても構いません。
一度うまくいかなかっただけで、AI全体が使えないとは決まりません。頼む範囲を狭めて、もう一度試す余地はあります。ただし、指示の修正と確認が元の作業より重いなら、その作業ではAIを外します。
次に読むページを、今の状態から選ぶ
今回のような短い下書きで負担が減り、他の仕事にも使ってみたい場合は、仕事で使える具体例を見るへ進めます。今の困りごとに近い指示文を一つ選べます。
AIを試しても、仕事量、口頭指示、騒音、人間関係などの負担は残ることがあります。その場合は、AIでは変えにくい仕事の条件を整理するへ進みます。
今日行うことは一つです。後回しになっている小さな作業を一つ書き、個人情報や社内情報を除いた内容を、一回だけAIへ渡します。返ってきた文章を自分で直し、前より軽くなったかを見たら、そこで終了です。
このページの情報源
- 日本ディープラーニング協会『生成AIの利用ガイドライン』一次資料
確認日:2026年8月29日
企業・組織向けのひな形で、個人情報・機密情報の入力と、出力を利用する前の確認に関する注意を確認 - OpenAI Help Center『The ChatGPT home page』一次資料
確認日:2026年8月30日
ChatGPTの無料利用、アカウント作成前の試用、利用状況によってログインを求められる場合があることを確認 - OpenAI Help Center『How your data is used to improve model performance』一次資料
確認日:2026年8月30日
個人向けのChatGPTでは、入力内容がモデル改善に使われる場合があることを確認 - 凸凹AIナビによるChatGPTログアウト状態の実測当サイトの調査
確認日:2026年8月30日
chatgpt.comのログアウト状態で記事掲載の指示文を送り、掲載する回答原文を取得
数字の扱い方については情報源とこのサイトの作り方に書いています。
