働く準備と求人応募

就労移行支援・A型・B型の違い|一般就労を目指すか、どこに相談するか

就労移行支援、就労継続支援A型・B型の違いを、目指す働き方、雇用契約、支援内容、収入の扱い、相談先の順に整理します。まだ決められない場合の公的な相談先も確認できます。

公開:2026年8月31日/広告なし

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働くこともしんどい。でも、働けないままでいることもしんどい。前に進みたい気持ちと、また続かなかったらという不安が同時にあることもあります。

就労移行支援は一般企業などへの就職に向けた訓練と就職支援、就労継続支援A型は事業所と雇用契約を結んで働く支援、B型は雇用契約を結ばずに生産活動等へ取り組む支援です。

まだ働き方が決まっていなくても、制度名を選んでから相談する必要はありません。3制度の違いをつかんだ後、今の状態に近い「相談の出発点」から次の行き先を確認します。

就労移行支援・A型・B型を5項目で比べる

厚生労働省が案内する就労系障害福祉サービスの役割を、相談前に知っておきたい5項目へ置き換えると、次のようになります。

確認する項目就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型
目指す働き方一般企業などへの就職を目指す支援のある事業所で、雇用契約に基づいて働く雇用契約を結ばず、生産活動等に取り組む
雇用契約利用する事業所とは結ばない事業所と結ぶ事業所とは結ばない
利用中に行うこと仕事に必要な知識や力を身につける訓練、実習、求職活動等仕事や生産活動等に取り組みながら支援を受ける生産活動等に取り組みながら支援を受ける
収入の扱い通所時間に対する給料を前提としない雇用契約に基づく賃金生産活動に対する工賃
次に確認すること働く準備から始めるか、求人応募へ進むか勤務時間、仕事内容、賃金、休み方、必要な支援通所日数、作業時間、活動内容、工賃、必要な支援

一般企業などへの就職を目指す

就労移行支援

雇用契約
利用する事業所とは結ばない
利用中
訓練、実習、求職活動等
収入
通所時間に対する給料を前提としない
次に確認
働く準備から始めるか、求人応募へ進むか

雇用契約に基づいて働く

就労継続支援A型

雇用契約
事業所と結ぶ
利用中
仕事や生産活動等に取り組みながら支援を受ける
収入
雇用契約に基づく賃金
次に確認
勤務時間、仕事内容、賃金、休み方、必要な支援

自分のペースで生産活動等に取り組む

就労継続支援B型

雇用契約
事業所とは結ばない
利用中
生産活動等に取り組みながら支援を受ける
収入
生産活動に対する工賃
次に確認
通所日数、作業時間、活動内容、工賃、必要な支援

この比較だけで利用先が決まるわけではありません。障害福祉サービスの利用手続きでは、本人の状況、生活環境、利用したいサービス、サービス等利用計画案などを踏まえて、市区町村が利用できるサービスを決めます。

今の状態から、相談の出発点を4つに分ける

次の4つは「あなたはこの制度」と決める診断ではありません。今の状態をどこへ相談するか考えるための出発点です。

1. 一般企業などで働くことを目標にしている

就職したい気持ちはあっても、生活リズムや通勤の練習から必要なのか、求人を探して応募できる状態なのかは別です。

就労移行支援と障害者向け転職エージェントの違いでは、働く準備から始めるか、求人応募へ進むかを確認できます。

2. 支援を受けながら、雇用契約のある働き方を考えたい

一般企業で働くことには不安があるものの、決まった時間に働き、賃金を受け取る働き方も候補にしたい場合です。この状態だけでA型の利用が決まるわけではありません。

市区町村の障害福祉窓口や委託相談支援事業者では、今の生活や希望を伝えながら相談できます。地域のA型事業所は、広告ではない公的検索のWAM NET「障害福祉サービス等情報検索」から探せます。

3. 自分のペースや活動内容から相談したい

雇用契約のある働き方や、決まった勤務時間を続けることが今は負担に感じられる場合です。通える日数、集中できる時間、取り組めそうな作業から話せます。こうした状態だけでB型の利用が決まるわけではありません。

まずは市区町村の障害福祉窓口や委託相談支援事業者へ、今できることと負担に感じることを伝えられます。近くのB型事業所を知りたいときは、公的なWAM NET「障害福祉サービス等情報検索」を使えます。

4. どの制度から調べるか、まだ分からない

一般就労を目指すかどうかも含めて整理したい、できる作業や続けられる時間をまだ言葉にできない、という状態でも大丈夫です。

障害福祉サービスについては、市区町村の障害福祉窓口や委託相談支援事業者で話せます。仕事と生活の困りごとを一緒に整理したい場合は、障害者就業・生活支援センターにも相談できます。

今は働くこと自体が難しいと感じる場合は、就労支援を選ぶ前に、働きづらさを条件から整理するページへ戻れます。

就労選択支援とB型の現在の関係

就労選択支援は、働く場所や働き方を選ぶ前に、本人の希望や就労面の状況を一緒に整理する障害福祉サービスです。作業体験などを通して就労面の状況を整理する確認を「アセスメント」と呼びます。厚生労働省の制度変更案内にあるとおり、2025年10月1日に施行されました。

2025年10月以降、新たに就労継続支援B型を利用する場合は、原則として就労選択支援のアセスメントによって就労面の課題などが把握されていることが、利用条件の一つになります。これは従来の就労アセスメントに代わるものです。

ただし、厚生労働省の対象者資料では、50歳以上、障害基礎年金1級を受給している場合、就労経験があり年齢や体力の面で一般企業への雇用が難しくなった場合などに、この確認を受けずにB型を利用できる場合があるとされています。近くに就労選択支援事業所がないなど、地域の状況による例外もあります。自分の場合に必要な手続きは、市区町村の担当窓口で確認できます。

厚生労働省の施策資料では、2027年4月以降、新たにA型を利用する場合と、就労移行支援の標準利用期間を超えて利用する場合にも、就労選択支援による確認を利用条件へ広げる予定とされています。これは2026年8月31日時点ではまだ始まっておらず、今後の予定です。

相談先へ伝えられる3つのこと

相談するときは、次の3つを分かる範囲で伝えられます。

  1. 一般企業などで働くことを目標にしているか、まだ分からないか
  2. 決まった時間に外へ出られた日や、続けられた作業時間
  3. 仕事や活動で止まりやすかった場面と、手伝ってほしいこと

まだ言葉にできない項目は「分かりません」と伝えて大丈夫です。分からないところから一緒に整理できます。

相談先が分からない場合は、市区町村の代表窓口へ次のように伝えられます。

就労移行支援、A型、B型のどれを調べる段階か分かりません。一般企業で働くことを目指すかも含めて、今の生活と希望から相談できる窓口を教えてください。

制度名を1つ選んでから動く必要はありません。今の状態を話せる相談先へつながることが、最初の一歩です。

このページの情報源

  1. 厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    現行の就労系障害福祉サービス5種類と、就労移行支援・A型・B型・就労選択支援の役割を確認
  2. 厚生労働省「障害福祉サービスの内容」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    就労移行支援・A型・B型のサービス内容と対象者を確認
  3. 厚生労働省「就労選択支援について」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    就労選択支援の現行資料、指定状況、通知、実施マニュアルを確認
  4. 厚生労働省「制度変更(令和7年10月)」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    就労選択支援が2025年10月1日に施行されたことを確認
  5. 厚生労働省「就労選択支援の対象者について」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    2025年10月以降に新たにB型を利用する場合の原則と、対象者・地域の実施状況に応じた例外的な取扱いを確認
  6. 厚生労働省「基本指針に関連する最近の施策の主な動き」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    2025年10月以降のB型と就労選択支援の関係、2027年4月以降に予定されているA型・就労移行支援への対象拡大を確認
  7. 厚生労働省「障害のある人に対する相談支援について」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    市区町村と委託相談支援事業者による一般的な相談支援を確認
  8. 厚生労働省「サービスの利用手続き」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    本人の状況、利用意向、サービス等利用計画案等を勘案する支給決定を確認
  9. 厚生労働省「障害者就業・生活支援センターについて」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    就業面と生活面を一体的に相談できる地域の支援機関を確認
  10. WAM NET「障害福祉サービス等情報検索」一次資料
    確認日:2026年8月31日
    地域とサービス種別から指定事業所を探す公的な検索先として掲載

数字の扱い方については情報源とこのサイトの作り方に書いています。

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